はじめに
FX(外国為替証拠金取引)に興味があるけれど、何から始めればいいかわからない…という初心者の方へ。
本記事では、FXの基本知識や最初に学ぶべきことを分かりやすく解説します。
FXを始めるためのステップが明確にし、安心してトレードを始めましょう!
FXとは?まずは基本を押さえよう
FXは怖い?危ない?
「怖い」「危ない」といったイメージを持つ人も多いFX。
でも、それは知識不足や誤った情報が原因であることが多いです。
実際、FXは世界中の金融市場で行われている健全な取引であり、正しい知識とリスク管理を身につければ、堅実に資産を増やすことも可能になります。
大切なのは「ギャンブル感覚で適当にトレードしないこと」!
しっかりと学び、計画的に取引すれば、無理なく資産運用の選択肢の一つとして活用できます。
FXの仕組み(通貨の売買で利益を出す)
FXは「異なる通貨を売買して利益を出す投資方法」です。
例えば、円をドルに交換し、その後、円安になったタイミングでドルを売れば利益になります。
売買の流れ
買い(ロング)
「買い(ロング)」は、価格が上がると利益になる取引方法です。
- 日本円を使ってドルを購入(買いエントリー)
例)1ドル=150円の時に1,000ドルを買う。 - ドルの価値が上がるのを待つ
例)1ドル=152円になったときに売れば利益。 - ドルを日本円に戻して利益を確定
例)152円×1,000ドル=152,000円 → 購入時より2,000円の利益。
売り(ショート)
FXでは、最初に「売り」から取引を始めることができます。これは、価格が下がると利益になる取引方法 です。
「持っていないものを売るなんてできるの?」と疑問に思うかもしれませんが、FXでは信用取引という仕組みを使うことで、実際に通貨を持っていなくても「売り」からスタートできます。
- ドルを売って日本円を購入(売りエントリー)
例)1ドル=150円の時に1,000ドルを売る。 - ドルの価値が下がるのを待つ
例)1ドル=148円まで下がったら利益のチャンス。 - ドルを買い戻して利益を確定
例)148円×1,000ドル=148,000円 → 売却時より2,000円の利益。
買いも売りも状況に応じて使い分けることで、FXでは上昇相場でも下降相場でも利益を狙うことができます。
FXで使われる重要な用語
証拠金(取引のための担保となる資金)
FXでは、取引を行うために証拠金というお金をFX会社に預けます。これは、取引の担保のような役割を果たします。
例えば、
- 10万円の証拠金を預けてレバレッジ10倍をかけると、100万円分の取引ができる。
- ただし、損失が増えると証拠金が減っていき、一定の割合を下回ると「ロスカット」(強制決済)が発生する。
証拠金が少なすぎるとロスカットのリスクが高まるため、初心者は余裕を持った資金管理を心がけることが大切です。
ポジション(保有している取引)
ポジションとは、FXで現在保有している「買い」または「売り」の取引のことを指します。
- 買いポジション(ロング):価格が上がると利益
- 売りポジション(ショート):価格が下がると利益
ポジションを持つことで、為替の変動による利益や損失が発生します。
利確(利益確定)
利確とは、「利益確定」の略で、ポジションを決済して利益を確定することです。
例えば、
- 1ドル=150円で買いポジションを持ち、1ドル=152円になった時に売ると、2円の利益が確定します。
FXでは、欲張りすぎず、適切なタイミングで利確することが重要です。
損切り(損失を確定させる)
損切りとは、損失が大きくなりすぎる前に、自ら決済して損失を確定させることです。
例えば、
- 1ドル=150円で買いポジションを持ち、1ドル=148円になった時に売ると、2円の損失になります。
損切りをせずに放置すると、さらに損失が大きくなる可能性があるため、あらかじめ損切りラインを決めておくことが大切です。
ロスカット(証拠金維持率が一定以下になると発生する強制決済)
ロスカットとは、証拠金が一定の割合を下回ると、強制的にポジションが決済される仕組みです。
例えば、FX会社が「証拠金維持率50%でロスカット」と決めている場合、
- 証拠金10万円で取引を始めたとき、損失が増えて証拠金の残りが5万円以下になると、自動的にすべてのポジションが決済されます。
ロスカットは、損失が大きくなりすぎるのを防ぐための安全装置ですが、証拠金ギリギリでトレードしていると予期せず発生してしまうことがあります。
ロスカットを防ぐには
- 余裕を持った資金で取引する(レバレッジを抑える)
- 損切りルールを決めておく(証拠金が減る前に自分で決済)
- 無理なロット数で取引しない(1回の取引で大きなリスクを取らない)
初心者は、ロスカットを避けるためにも、レバレッジを低めに設定し、適切なリスク管理を行うことが大切です。
スプレッド(買値と売値の差)
FXでは、通貨を買うときの価格(買値)と、売るときの価格(売値)に少し差があります。この差をスプレッドといい、実質的な手数料のようなものです。(スプレッドとは別に手数料が必要となる証券会社もあります)
例えば、USD/JPYの買値が150.00円、売値が149.98円の場合、スプレッドは0.02円(2銭)になります。この差額が狭いほど、少ない値動きで利益を出しやすくなります。
初心者にとっては、スプレッドが狭いFX会社を選ぶことが大事です。
ロット(取引単位)
FXでは、通貨を「○○円分」ではなく、「○○ロット」という単位で取引します。
ロットとは、取引の最小単位のことで、FX会社によって異なりますが、一般的に以下のような単位があります。
- 1ロット=10万通貨(標準的な単位)
- ミニロット=1万通貨(初心者向け)
- マイクロロット=1,000通貨(少額で始めたい人向け)
例えば、USD/JPYが150円のときに1ロット(10万通貨)を買うと、1500万円分の取引をすることになります。初心者は最初はマイクロロット(1,000通貨)で小さくスタートするのが安全です。
レバレッジ(少ない資金で大きな取引ができる仕組み)
FXでは、レバレッジを使うことで、少ない資金でも大きな金額の取引ができます。これは、少額資金を元手に証拠金の何倍もの取引ができる仕組みです。
例えば、レバレッジ25倍の口座で1万円の証拠金がある場合、
- 25万円分の取引が可能(1万円×25倍)
レバレッジを使えば、資金が少なくても大きな利益を狙えますが、その分損失のリスクも大きくなるので注意が必要です。
初心者は、最初は低レバレッジで慎重に取引し、慣れてきたら少しずつ調整していくのが安全です。
他の投資(株・仮想通貨)との違い
FXは、株や仮想通貨と異なり、以下の特徴があります。
24時間取引可能(平日ならいつでも取引できる)
株式市場は基本的に平日の9:00~15:00(日本市場)など決まった時間にしか取引できませんが、FXは平日24時間取引が可能です。
例えば、
- 日本市場が閉まった後でも、ロンドン市場やニューヨーク市場が開いているため、いつでも取引ができる。
- 仕事が終わった後の夜や早朝でも取引ができるので、副業にも適している。
このため、FXは自分のライフスタイルに合わせて柔軟にトレードできるメリットがあります。
少額から始められる(レバレッジを活用可能)
FXは株と違い、少額の資金からでも取引が可能です。例えば、
- 株の場合:一般的に1株数万円~数十万円の資金が必要。
- FXの場合:レバレッジを使えば、1万円程度でも取引を始められる。
また、FXは「レバレッジ」を活用できるため、
- 少額資金で大きな取引ができる。
- ただし、損失も大きくなるリスクがあるので注意が必要。
初心者はまず、低レバレッジで取引を始め、リスク管理をしながら慣れていくことが大切です。
上昇相場・下降相場どちらでも利益を狙える
株式投資は基本的に「安く買って高く売る」ことで利益を出しますが、FXでは「売り(ショート)」からも取引ができるため、上昇相場でも下降相場でも利益を狙えます。
例えば、
- 価格が上がると判断したら「買い(ロング)」でエントリー。
- 価格が下がると判断したら「売り(ショート)」でエントリー。
これにより、
- 株のように「相場が下がると何もできない」ということがない。
- どんな相場状況でもチャンスがあるので、機会損失を減らせる。
特に世界的な経済危機や急激な市場変動があった場合でも、FXは売り取引で利益を出すことができるため、柔軟な戦略を立てやすいのが特徴です。
FXを始めるために必要なもの(準備編)
どのくらいの資金が必要?
初心者は 「余剰資金で少額スタート」 がおすすめです。
- 1万円〜でもOK(少額トレードを活用)
- 10万円あればより選択肢が増える
口座開設の手順とおすすめFX業者(初心者向け)
FXを始めるには、FX会社の口座開設が必要です。
詳しくは別記事にまとめる予定です。
まずは基本知識を得て、不安を払拭していきましょう!
おすすめツール
FXトレードでチャート分析や市場の動向を把握するためのツールとして、とにかく操作性バツグン!なのが【TradingView】です。
TradingViewは、直感的な操作性で初心者にも扱いやすい一方、豊富なテクニカル分析機能を備えているので上級者になってもそのまま使い続けることができます。
過去相場のリプレイなどもできるので、練習にも使えます。
基本機能は無料で利用できるので、ぜひ一度試してみてください!
まず最初に学ぶべきFXの基本知識
チャートの見方(ローソク足・時間足)
FXではチャートを見てトレードの判断をします。
ローソク足とは?
価格の動きを視覚的に表現するもので、
- 陽線(上昇):始値より終値が高い
- 陰線(下降):始値より終値が低い
ローソク足を読むことで、トレンドの方向や市場の勢いを把握できます。
使用するツールによって異なりますが、陽線は緑や青、陰線は赤で表示されることが多いです。
時間足とは?
- 5分足:超短期トレード向け(スキャルピングやデイトレード)
- 15分足:短期トレード向け(デイトレードや短期スイング)
- 1時間足:中期トレード向け(デイトレードやスイングトレード)
- 日足:長期トレード向け(スイングトレードやポジショントレード)
自分のトレードスタイルに合った時間足を選ぶことが大切です。
為替レートの変動要因(テクニカル vs. ファンダメンタルズ)
テクニカル分析(チャートのパターンやインジケーター)
チャートの形や過去の値動きを分析して、将来の価格変動を予測する方法。
主な指標:
- 移動平均線(MA):価格の平均を線で表し、トレンドを確認する
- ボリンジャーバンド:価格の変動幅を測り、売られすぎ・買われすぎを判断
- RSI(相対力指数):市場の過熱感を測り、買い・売りのタイミングを判断
ファンダメンタルズ分析(経済ニュースや金利政策)
経済状況や政策、ニュースなどを基に市場の動きを予測する方法。
主な影響要因:
- 金利政策:中央銀行の政策金利の変動は為替レートに大きく影響
- 経済指標:GDP、失業率、インフレ率などが市場の動向を左右
- 地政学的リスク:戦争、貿易摩擦、政治の不安定さも影響を与える
様々な意見がありますが、FX学習室ではFXで安定して利益を出すには、テクニカル分析を学ぶことが重要と考えています。
テクニカル分析を学ぶのにおすすめの書籍
マーケットのテクニカル分析
必読レベルでおすすめの書籍が、「マーケットのテクニカル分析」です!
本書は、多くのプロトレーダーも参考にするテクニカル分析の名著で、チャートパターン・インジケーターの活用方法などが詳細に解説されています。
最初は分厚くて尻込みしてしまうかもしれませんが、トレードの本質を理解するための一冊として読んでおいた方が良い内容になっています。
最初はとっつきにくいので、Youtubeで解説動画等を見た後に読み始めるのもおすすめです。
本を読むのが苦手な方は、オーディオブックと書籍版を両方購入し、音声を聞きながら書籍版で図やチャートを確認するのがおすすめです!
レードスタイル【副業向け】
スイングトレード(数日〜数週間で決済)
スイングトレードは、数日から数週間にわたってポジションを保有し、トレンドに沿った利益を狙う手法です。
スイングトレードのメリット
- 本業があっても取引しやすい:チャートを頻繁に見る必要がなく、1日1回の確認で十分。
- トレンドに乗りやすい:中長期的な流れに沿った取引ができるため、安定した利益を狙いやすい。
- 取引コストが抑えられる:短期売買に比べてスプレッド(手数料)の影響を受けにくい。
スイングトレードのデメリット
- 含み損を抱える時間が長い可能性がある:相場が一時的に逆行しても、決済のタイミングを見極める必要がある。
- 経済指標やニュースの影響を受けやすい:ポジションを長く持つため、突発的なニュースで相場が変動することがある。
デイトレード(1日完結のトレード)
デイトレードは、1日のうちにエントリーと決済を完了し、翌日にポジションを持ち越さないトレードスタイルです。
デイトレードのメリット
- 翌日に相場の影響を持ち越さない:夜間の大きな変動リスクを回避できる。
- 短期のチャンスを活かしやすい:日中の値動きで利益を狙うため、相場の変動が活発な時間帯を狙える。
- 精神的な負担が少ない:ポジションを翌日に持ち越さないため、含み損を抱えたまま寝ることがない。
デイトレードのデメリット
- 常にチャートを確認する必要がある:短時間で判断するため、スピーディーな対応が求められる。
- スプレッドや手数料が積み重なる:頻繁に取引するため、手数料の負担が大きくなりがち。
スキャルピング(数秒〜数分で決済)
スキャルピングは、数秒から数分の短期間でトレードを完了し、小さな利益を積み重ねる手法です。
スキャルピングのメリット
- 短時間で取引が完了する:数秒から数分で決済するため、ポジションを持ち越すリスクがない。
- 取引回数が多く、チャンスが多い:1日に何度もエントリーできるため、トレードの機会が多い。
- 相場の急変動に影響を受けにくい:長時間ポジションを持たないため、経済指標やニュースの影響を受けにくい。
スキャルピングのデメリット
- 常にチャートを監視する必要がある:短時間での判断が求められるため、集中力が必要。
- スプレッドや手数料が積み重なる:頻繁に取引を行うため、コスト負担が大きくなることがある。
- メンタルの負担が大きい:短期間で何度も取引するため、冷静な判断が求められる。
どのスタイルが合っているかは、その人の生活スタイルや性格に大きく左右されます。
いろいろ試してみて自分に合うスタイルを見つけていきましょう!
FX初心者が失敗しやすいポイント&注意点
失敗事例と回避方法
FX初心者が陥りやすい失敗には共通点があります。ここでは、よくあるミスとその回避方法を解説します。
無計画なトレード
❌ 無計画にエントリーしてしまう
計画なしに感覚で売買すると、大きな損失を出すリスクが高まります。
✅ 回避方法
- 事前にトレード計画を立てる(エントリー・エグジットのポイントを決める)
- トレードルールを明確にする(取引ごとに目標利益や許容損失を設定)
損切りをしない
❌ 含み損を抱えたまま、損切りせず放置する
「いつか戻るかも」と思って損切りをしないと、損失が拡大してしまうことがあります。
✅ 回避方法
- 必ずストップロス(損切りライン)を設定する
- リスク管理を徹底し、1回のトレードで損失が大きくならないようにする
感情的なトレード
❌ 冷静さを欠いてしまい、ルールを無視した取引をする
損失を取り返そうと焦って連続エントリーしたり、逆に利益を確保しようと早めに決済してしまうと、トレードの精度が下がります。
✅ 回避方法
- トレードルールを決め、それに従う
- エントリー前に心の準備をし、感情に流されないようにする
- 負けが続いたら一旦休んで冷静になる
FXでは、冷静で計画的な取引を行うことが成功のカギです。
失敗のパターンを知り、対策を実践することで、安定したトレードを目指しましょう!
まとめ
FXはしっかり学んでルールを守れば、コツコツと利益を積み上げていけるようになります。
まずはテクニカル分析の方法を理解し、デモトレードや少額で練習しながらトレードの方法や資金管理、リスク管理のスキルを磨いていきます。
一朝一夕で身に付く簡単なスキルではありませんが、コツコツ続ければだんだんと勝率もアップしていきます。
焦らず、着実に学んでいきましょう!